夫の不倫相手が無収入だと判明!慰謝料請求はあきらめるしかないの?

夫の不倫がわかって離婚することになった……。そんなとき、夫に慰謝料を支払ってもらうのはもちろんのこと、不倫相手にもきちんと慰謝料として妥当な金額を支払ってもらわなければ、腹の虫がおさまらない!という気持ちになるのは当然のことでしょう。

しかし、そもそも相手に金銭や資産がなければ、請求したところで慰謝料を支払ってもらえる可能性はないに等しいといえます。不倫相手に「収入がないので慰謝料は払えない」と断られたら、黙って泣き寝入りするしかないのでしょうか?

■無収入を理由に慰謝料の支払いを拒否することはできる?

そもそも慰謝料とは、法律に違反する行為(不法行為)によって相手に精神的な苦痛を負わせてしまったことに対し、つぐないとして支払うお金です。そのため、不倫という不法行為によってあなたと配偶者の夫婦関係が破綻してしまった場合、あなたには不倫相手に対して当然に慰謝料を請求する権利がありますし、不倫相手にも損害賠償として慰謝料を支払う義務が生じます。

そして、原則として、自分に収入がないからといって慰謝料を支払う義務がなくなることはありません。ですから、無収入を理由に慰謝料の支払いを拒まれたからといって、請求をあきらめる必要はないのです。

■支払いを逃れるために“無収入”とウソをついている可能性も

不倫相手に慰謝料を請求した際、無収入を理由に支払いを拒まれるケースでは、時として慰謝料を支払いたくないがためにウソをついている場合があります。まずは、弁護士を通して不倫相手に財産開示請求を行い、不倫相手に本当に慰謝料を支払う手立てがないのか見極めましょう。相手が無収入だった場合でも預金や株式などの資産があれば、それらを慰謝料の支払いに充ててもらうことが可能です。

ただし、財産開示請求は、相手方の住所が不明の場合は利用できない手続きです。不倫相手の居住地などがわからない場合は、費用はかかりますが、探偵事務所などに依頼して財産の有無を調べることもできます。

■不倫相手に収入も資産もなかった場合は?

前述のとおり、収入や資産がないからといって、法律上の慰謝料を支払う義務がなくなるわけではありません。とはいえ、定期的な収入も慰謝料の支払いに充てられそうな資産もない相手から慰謝料を受け取ることは、現実的に不可能といわざるを得ません。

そこで、財産開示請求や調査などから不倫相手に収入・資産がないことが判明した場合は、不倫相手から「慰謝料の分割支払いの合意」を取りましょう。

慰謝料は、基本的には一括で請求するものです。慰謝料を請求された相手方は時が経てば経つほどきちんと支払いをしなくなる傾向にあるので、「確実に慰謝料を取りたければ一括で請求すべき」というのが一般的な見解でもあります。

しかし、相手方に収入も資産もないケースでは、分割払いで合意し、慰謝料全額を受け取れなくなるリスクはあるとしても「可能な限り慰謝料を回収する」と割り切るほうがベターです。ただし、分割払いの合意を得る際に、不倫相手と口約束で済ませてしまうのはNG。

必ず、いくらのお金を何回払いで支払ってもらうのか、月々の支払い額はいくらなのかなど、話し合いで決めたことを文書に残すようにしてください。手数料や行政書士報酬などで費用はいくらかかかりますが、取り決めの内容に関しては、強制執行力のある公正証書を作成しておくことをおすすめします。

公正証書を作成しておけば、分割払いが長期にわたる場合も、浮気相手がこの先職を得るなど何らかの理由で資産を得たりした場合に、給与や財産の差し押さえが可能になります。

関連記事