債務者が死亡した場合、保証人には借金を全額支払う義務がある?借金を支払わずに済む方法を知りたい!

親戚や友人など、信頼できる人だと判断して保証人になったものの、不幸が起こって借金を返済できないままに債務者本人が亡くなってしまった……。このような場合保証人は、債務者が払い終えていない借金の全額を、亡くなった債務者の代わりに返済しなければならないのでしょうか?また、借金全額の返済義務を債務者本人の代わりに負うとすれば、その支払いから逃れる方法はあるのでしょうか?

■まずは「保証人」と「連帯保証人」の違いを整理

保証人と連帯保証人はどちらも、債務者本人が何らかの理由で借金を返済できなくなったときに代わりにお金を返していく義務を負う人のことをいいます。しかし、保証人に比べて連帯保証人が負っている義務は非常に重く、たとえば保証人には認められている「催告の抗弁」や「検索の抗弁」といった権利が、連帯保証人には一切認められていません。

催告の抗弁とは、債権者が保証人に返済を迫ってきても、「まずは債務者本人に請求してください」と主張できる権利のことです。また、検索の抗弁とは、債務者本人に財産差し押さえ等の強制執行を履行した後でなければ、自分は返済しないと主張できる権利をいいます。

■債務者が死亡した場合の保証人の支払い義務は?

債務者本人が借金を未返済のまま亡くなった場合も、保証人や連帯保証人の返済義務は喪失しません。ただし、全額返済しなければならないかどうかは、自身が保証人であるか連帯保証人であるかによって異なります。ここでは、ある貸金業者に200万円の借金をしていた債務者Xが150万円の未返済分を残して死亡し、Xに対し、A・B・Cという3人の保証人、または、連帯保証人がいた場合の、Aの返済義務を考えてみましょう。

【ケース1】A~Cがそれぞれ保証人だった場合

Xの残した借金は150万円ですから、A・B・Cの3人で150万円を均等に割った50万円が、それぞれの保証人としての負担額となります。つまり、Xが実際に借りていた金額は150万円ですが、Aは自分の負担額である50万円さえ返してしまえば、残りの100万円に関しては、返済の義務を負いません。

【ケース2】A~Cがそれぞれ連帯保証人だった場合

一方で、A・B・C の3人がそれぞれ連帯保証人だった場合、それぞれが150万の返済義務を負うことになります。もちろん、連帯保証人だからといって、Xが実際に借りた金額以上に返済する必要はありません。しかしたとえば、BとCがそれぞれ30万円ずつしか返済しなかった場合、Aがすでに50万円を返し終わっていたとしても、残りの40万に関してAに支払い請求がきたときは、Aがこれを拒むことはできません。

つまり、債務者の連帯保証人になってしまっている場合、債務者が借金を残して亡くなってしまったときは、債務者本人の代わりに借金全額の支払い義務を負うことになるのです。

■保証人が支払いを免れる(返済額を減らす)方法は?

■相続放棄

あなたがもしも、亡くなった債務者の保証人(連帯保証人)であると同時に相続人であるならば、相続を放棄することで、自分が保証人になっていない借金に関しては、返済義務を免れます。ただし、保証人になっている借金に関しては相続を放棄しても返済義務はなくならないので、相続すべき財産の中に自分が保証人になっていない借金がない場合などは、相続放棄による返済額の減額はあまり意味を成しません。

■債務整理

債務整理とは、法律に則って正しい手続きを踏むことにより、合法的に借金を減らす方法です。保証人(連帯保証人)が自ら借金をしたわけではありませんが、保証債務(連帯保証債務)は結局のところ借金と同じですから、返済が難しい場合は債務整理で借金の一部・または全部を免除してもらうしか方法がありません。

債務整理にも様々な種類があります。借金問題に長けた弁護士などの専門家に相談し、自分の債務状況などから、任意整理、個人再生、自己破産のうちどの方法で進めていくのがベストなのかを提案してもらうのがよいでしょう。

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