姑の嫁いびりが原因で離婚!見て見ぬふりだった夫に慰謝料を請求したい!

結婚後のトラブルとして、今も昔も変わらず、世の妻たちを苦しめているのが嫁姑問題。結婚が当人同士のみならず家と家との結びつきでもある以上、ある程度は仕方のないことかもしれませんが、度を超えた“嫁いびり”は一緒に暮らしていればなおのこと、許容できるものではありません。

そして、こんなときこそ頼みの綱である夫は、「我関せず」を決め込むことも多いもの。これでは、「もう離婚してやる!」となってしまうのも不思議ではありません。姑の嫁いびりが原因で離婚してしまう場合、妻をかばってくれなかった夫に対して、慰謝料を請求することはできるのでしょうか?

■そもそも姑の嫁いびりが原因で離婚することはできるの?

まず、そもそもの前提として押さえておきたいのが、「離婚は相手の合意なしにはできない」ということ。2人で話し合い、調停を行っても相手が離婚に同意してくれない場合、それでもどうしても離婚したければ、離婚裁判において法律に定められた離婚理由(法廷離婚事由)があることを証明しなければなりません。

姑の嫁いびりなど相手親族からの嫌がらせは、離婚の動機の中でも上位に入ってくるものです。しかし、相手親族からの嫌がらせは、法廷離婚事由としては法律上の明記がありません。そのため、姑からの嫁いびりを理由に離婚するためには、「姑の言葉や態度が原因で明らかに夫婦関係が破綻してしまった、夫婦関係が修復不可能なまでに追い込まれてしまった」という、はっきりとした因果関係を示す必要があります。

■姑を止めなかった夫に対して慰謝料は請求できる?

結婚とは家同士の結びつきでもあるわけですから、良好な夫婦関係を維持するため、夫には姑と妻の間を取り持つ義務があるといえます(もちろん、妻に対しても同様の義務があります)。そのため、妻が日々姑から嫌味をいわれたり暴言を吐かれたりしてつらい思いをしているのにもかかわらず、夫が見て見ぬふりで何もしなかったのであれば、夫のせいで夫婦関係が破綻したと主張することは可能でしょう。

しかし、だからといって、何もしてくれなかった夫に対して慰謝料を請求できるかというと、必ずしもそうとは限りません。慰謝料とは、不法行為(他人の権利や利益を法に違反して侵害する行為)をした相手に対して直接請求するものです。

夫が姑の嫁いびりをたしなめなかった、見て見ぬふりをした、というケースでは、夫自身があなたに直接何かをしたわけではありません。そのため、姑に対して慰謝料を請求することはできても、夫に対して慰謝料の請求が認められるケースは少ないといっていいでしょう。

ただし、夫が姑と一緒になってあなたに暴言を吐いたり、姑の嫁いびりをきっかけにDVやモラハラをしたりしたのであれば、夫にも不法行為をした責任を問い、慰謝料を請求することができるでしょう。

■慰謝料を認めてもらうには証拠が不可欠

夫と姑、いずれに慰謝料を請求するにしても、必ずしもあなたへの支払いが認められるとは限りません。裁判で慰謝料の支払いを認めてもらうには、証拠が必要不可欠です。

あなたの訴えが「よくある嫁姑問題、たわいもない口喧嘩」に思われてしまっては、姑からの耐え難い罵詈雑言も「不法行為」には問えなくなってしまいます。そのため、第三者から見ても明らかに度を超えた夫婦への干渉があったことを、客観的に証明しなければならないのです。

客観的に見て有力な証拠とは、たとえば、姑の暴言を録音した音源データ、姑にいわれたことや姑のあなたに対する態度を記録した日記やメモ、姑から送られてきた手紙・メール・SNS内のチャット、姑との通話内容を録音したもの、などが挙げられるでしょう。

このほか、姑の嫁いびりが原因で精神疾患を発症した場合はその診断書、第三者の証言(自分の両親や相談に乗ってくれていた友人・知人など)なども証拠になる可能性があります。夫も一緒になって嫌がらせをしていた場合は、それを証明できる証拠の収集も忘れないようにしてください。

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