職場での逆マタハラ、子なし社員が泣き寝入りしないために知っておきたい解決方法

自分が妊娠中や産後でない限り、誰にでも起こりうる「逆マタハラ」。一体誰に、どのように相談し、どんな解決をするのが良いのでしょうか。

■「逆マタハラ」に関する問題提起となった“資生堂ショック”

「妊娠・出産しても気持ちよく、過度な負担なく働き続けられるように制度整備を。それが社員の離職を防ぎ定着率ややりがいも上げる。」そんな常識が広がりつつあった2014年。資生堂の出した新しい方針はそういった流れに一石を投じる、実にセンセーショナルなものでした。

2014年の春、資生堂は約1万人の現場社員を対象に、「育児中でも遅番や土日勤務のシフトに入れる」という通告を出しました。女性社員の多い同社では、ライフステージの変化時期を迎える社員が遅い時間や週末の勤務を避けるようになり、そういったシフトの勤務が一部の社員に集中してしまったことで、多くの不満が噴出したといいます。

このように、妊娠・出産を経る社員の働き方が原因で、それ以外の社員にストレスがかかってしまう「逆マタハラ」。“あの人がいつも早く帰るせいで・・・”そんなことを思ったことがあるなら、あなたも「逆マタハラ」の被害者かもしれません。

■当人に意見はご法度。それをマタハラと捉えられることも

子どもを迎えに行かなければいけないのもわかる、熱を出したから一緒にいてあげたいのもわかる、つわりで出張に行けないのもわかる、でも・・・

「逆マタハラ」の被害者は、会社があまりに妊娠・出産・復帰時期の社員を厚遇するがあまり、文句を言いづらい状況にあることが多くあります。しかし、その不公平感という名のストレスを溜めてしまうことは、会社に対する信頼感の低下につながります。

では、「逆マタハラ」に遭ったときは誰にどのように相談すべきなのでしょうか。

一番やってはいけないのは、妊娠・出産・復帰した社員当人に意見することです。特に最初の子を妊娠・出産した女性社員は、今までに経験したことのないライフステージの変化に翻弄され、ただでさえ不安感で疲弊しています。また、妊娠・出産経験者の少ない職場ですと、大変さを共有する相手が少ないため孤独感からノイローゼに近い状態になることもあります。そういった当人に不平不満をぶつけることは、その攻撃自体が「マタハラ」として捉えられることも多くあります。

■上司や人事担当者に、具体的な事実をもとに説明しよう

まずは一番近い上司に相談してみましょう。自分のみならず「逆マタハラ」の原因となっている社員の働きぶりもよく見ている上司が望ましいです。上司の理解が得られたら、人事労務の担当者に話を上げてもらうのが良いですし、上司の理解がうまく得られなければ、直接担当者に相談するのも良いでしょう。

また、相談する際に「どのような制度があればベストなのか」のイメージを持っておくと、相手に不公平感がよく伝わるかもしれません。資生堂のように「すべての社員に平等な働き方を」が理想なのか、それとも残業や出張を負担することに対する“対価”や“評価”があればよいのか。「気遣いが足りない!」などと憤慨することもあるでしょうが、その裏の本音は不公平感であることが多いものです。

そして上司に相談する際には、ただの感情的な不平不満は避け、1.自分が過去1週間にやった仕事内容 2.それをクリアするためにかかった労働時間 3.精神的負担のレベル をリストにして、一緒に見てもらいましょう。客観的なデータを使い、皆が対等な意識を持って公平に仕事をするためにはどうすれば良いのかを一緒に考えるのがベストと思います。

いかがだったでしょうか。会社が真に公平感のある制度を作るのには時間がかかるかもしれませんが、まずは不公平感を持っていることを直属の上司に知ってもらうことが大切です。それが、新しい制度改革への扉になるかもしれません。勇気を持って、一歩を踏み出しましょう。

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