経営が悪化!社会保険料を滞納すると従業員にどんな影響があるの?

■たとえ赤字でも社会保険料は支払わなくてはいけない!

社会保険には、健康保険、厚生年金保険、労災保険、雇用保険、介護保険の5種類があります。その中の健康保険と厚生年金保険は、事業者なら必ず加入しなければならないことになっています。社員の数が増えれば、それだけ会社が支払う保険料の負担は大きくなり、ときに経営を圧迫することもありますが、たとえ赤字になっても、社会保険料を免れることはできません。

■社会保険料を滞納するとどうなる?

もし会社が資金繰りに苦しくなり、社会保険料を滞納していたら、従業員の保険はどうなるのでしょうか?

結論からいうと、たとえ会社が従業員の社会保険料を滞納していても、従業員の保険加入が打ち切られることはありませんし、保険給付に影響はありません。健康保険組合や年金事務所が会社に対して滞納処分を行うだけです。もちろん、未払いの保険料を従業員に請求されることもありません。

■会社にはどのような影響があるか

会社が社会保険料を滞納すれば、年金事務所から電話があったり、督促状が送られたりします。もし、指定の期限日までに支払わなければ、延滞料が科せられるので注意しましょう。

督促状が発送されて10日間無視すると、年金事務所は会社に対して滞納処分を開始します。まず、納付督励がされ、次に差押え予告、財産調査と続き、最後は財産の差押えという流れになります。

会社の財産とは、現金や口座預金だけでなく、不動産、有価証券、売掛金や保険料なども対象となります。もし、売掛金を差し押さえられれば、取引先に知られることになるため、取引の継続は難しくなるでしょう。また、銀行から融資を受けていれば、融資回収に迫られるかもしれません。

■社会保険料を滞納したときの会社の不利益

会社が社会保険料を滞納すると、財産差押えのほか、どのような不利益が生じるのでしょうか。

●銀行から融資を受けられなくなる

基本的に、社会保険料を滞納すると、銀行からの融資は受けられなくなると考えましょう。

社会保険料を支払わらないことは、会社の資金繰りが厳しいことを意味します。

そういった会社に銀行が融資することはないでしょう。

●業務上の横領に問われることがある

そもそも従業員の保険料は、従業員から「預かっているお金」です。それを納めずに資金繰りに使い込めば業務上横領に問われる可能性があります。

●従業員からの信頼を失う

会社が社会保険料を滞納していると分かれば、従業員は会社に不信感を抱くでしょう。良い人材が辞めてしまえば、会社の痛手になります。

■社会保険料を滞納しそうになったら

社会保険料の滞納は、会社にとって大きな問題です。滞納しそうになったら、早めに対策を打つことが肝心です。

●ビジネスローンで一時的に支払う

ビジネスローンやファクタリングなどを利用して資金調達し、とにかく保険料を完納することを考えてもよいかもしれません。

●年金事務所に分割納付を申請する

年金事務所に出向き相談しましょう。相談したからといって、保険料は免除されませんが、月々の保険料と滞納金の分割納付を申請できる場合があります。どのくらいで完納するか、見通しを立てて、無理のない納付計画を立て支払っていくことになります。

●雇用契約から有期契約に切り替える

社会保険は2ヶ月以上の雇用契約がある場合に加入しなければならない制度です。

そのため、2ヶ月の有期雇用として従業員と契約をすれば、社会保険の加入を免れることはできます。ただし、2ヶ月ごとに更新する必要があり、従業員にも説明しないとけないでしょうから、現実的とはいえません。

まとめ

年金事務所や税務署は、会社が自らきちんと保険料を納付してもらうことを望んでします。もし、社会保険料を滞納しそうになったら、早期に年金事務所に相談し、問題を回避するように努めましょう。

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