別居は離婚原因となるか? 離婚するために必要な「別居期間」を解説!

「結婚4年目で旦那と性格の不一致から離婚を希望。どれくらい別居すれば離婚できるの?」

離婚を望んでいるにもかかわらず、相手が同意してくれない……。このように八方ふさがりの状況で、「別居すれば離婚ができるのでは?」と思われている方も多いはず。今回は、別居すれば本当に離婚が成立するのか、その場合の別居期間はどれくらいか、などをまとめてご紹介します。

■離婚するには2つの方法がある

離婚するには、当事者双方が離婚することに同意していることが必要です。

それこそ性格の不一致であろうが、ほんの些細な理由、一般的に理解に苦しむ理由であっても離婚はできます。このような離婚の仕方を「協議離婚」といいます。

一方、夫婦のどちらかが、離婚することに同意していない場合は、一生、夫婦のままで居続け、離婚することができないのかというと、そんなことはありません。

民法には「離婚原因」という規定があり、家庭裁判所がこの「離婚原因」につき「ある」と判断すれば、判決によって離婚が成立するのです。

つまり、「「離婚原因」とは、離婚が成立するための要件であり、家庭裁判所がこれを認めれば、相手側が離婚を望まず同意していなくても、離婚ができることになります。

■離婚原因とは?

民法に明記されている「離婚原因」には、以下の5つがあります(民法770条)。

 

・配偶者に不貞な行為があったとき(1号)

・配偶者から悪意で遺棄されたとき(2号)

・配偶者の生死が3年以上明らかでないとき(3号)

・配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき(4号)

・その他結婚を継続しがたい重大な事由があるとき(5号)

さて、「別居」という文字が「離婚原因」には見当たりません。じつは、「別居」自体は、離婚原因ではなく、正確には、「別居」により、5号の「その他結婚を継続しがたい重大な理由があるとき」に該当すると判断されます。

この5号は、具体的には、「夫婦関係が破綻していて回復の見込みがない」ことを意味します。一般的に考えて、別居していれば、夫婦関係が破綻しているとみられやすいのです。

ただ、どれほどの別居期間が必要なのか、この「長さ」は重要です。

具体的な期間については、次項で説明します。

■離婚に必要な別居期間とは

一般的に、別居期間が長ければ破綻していると認められやすいですが、判例などをみると、だいたい別居期間が5年というのが基準といえそうです。

ただ、結婚している期間や、これまでの経緯など、個別的な事情で判断は異なります。また裁判官自身の捉え方でも、「修復可能かどうか」の判断は分かれるため、一概にはいえません。

ただ、ポイントとしては、別居をしても話し合いを重ねることが重要です。破綻をしていても、修復の見込みがあれば、認められません。何度話し合っても、平行線のまま互いが主張を譲らず、「もはや、やり直すことができない」と回復が無理だというところで、はじめて認められるのです。

残念ながら、夫婦関係の「破綻」の内容につき、画一的な基準がないため、事例ごとに判断するしかないのが現状です。弁護士などの専門家であれば、類似の事案など、参考となるケースに照らし合わせ、的確なアドバイスをもらえるので、早期に相談することをお勧めします。

■離婚までの流れ(夫婦関係調整調停)

離婚について当事者双方の意見が対立し、合意が得られない場合や、話し合いさえもできない場合には、家庭裁判所の調停手続を利用することができます。

調停委員会は、中立の立場から話し合いを進めて、双方が合意に至ることを目指しますが、まとまらず合意に至らなかった場合は、調停不成立として、離婚の裁判を提起することになります。

なお、調停の申し立てですが、別居直後に行えば、裁判官の心証が悪くなります。

「夫婦関係が破綻していたから、やむを得ず別居した」ではなく、「離婚したいから別居した」と捉えられる可能性もあり、離婚請求が認められにくくなるので注意が必要です。

離婚原因と別居期間につき説明してきましたが、これらは夫婦それぞれの個別的事情が大きく影響する分野でもあり、早めに弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

専門家の的確なアドバイスのもと、自分が行える最善を尽くすことが大切です。

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