戸籍からバツイチを消せる方法を簡単解説!

「バツイチ」という言葉自体は、「離婚経験者」との意味だと社会に定着していますが、じつは、語源となった「離婚をした際に戸籍の名前欄にバツがつく」という制度は古く、「過去のモノ」といえます。

というのも、これまでの縦書きの戸籍ではバツがつく形式でしたが、現在の電子化された横書きの戸籍では、バツがつかずに、代わりに「除籍」という文字が記載されるのです。

それでは、過去の形式ではバツ、現在の形式では除籍との離婚歴が分かる記載を消す方法はないのでしょうか。

ここでは、戸籍上の離婚歴を消す方法について、離婚後の戸籍など基礎知識に触れながら、まとめて解説します。



■離婚後の戸籍って?

そもそも、離婚すればどのような戸籍になるのでしょうか。

結婚すれば、両者のうちどちらか一方が、相手の戸籍に入ることになります。

そして、離婚となれば、戸籍の筆頭者には変化がなく、戸籍に入ってきた人だけが抜けていくというシステムです。

戸籍から抜ける側は、再度、結婚前の戸籍に自動的に戻るのかというと、じつは、自分の意思で下記の2つから選択することができます。

・結婚前の戸籍に戻る(両親が存命して両親の戸籍が必要)

・新しい戸籍を作る(自分が筆頭者となる)



■戸籍上の離婚歴を消す方法は2つ!転籍と分籍

それでは、実際に戸籍上の離婚歴を消せるのでしょうか。ここでは、戸籍から抜ける側を例にして、どのように離婚歴を消すのか、その方法をご紹介します。



(1)離婚して結婚前の戸籍に戻れば、どのような記載?

離婚後、結婚していた相手の戸籍から抜けて、親の戸籍に戻った場合、戸籍上はどのような記載になっているのでしょうか。

・結婚して親の戸籍から抜けて相手の戸籍に入る場合に、自分の名前の横に除籍が

記載される

・離婚して親の戸籍に入る場合、もともとの自分の名前があるにもかかわらず、末尾に

再度自分の名前が追加して記載される

このように、除籍という記載や、名前が再度追加されることで、離婚歴が分かる記載となっています。

(2)転籍

戸籍上の離婚歴を消す方法の一つ目は、言葉の通り、本籍を別の住所へ移転する転籍です。

この場合、実際に引っ越しをしてその場所へ住む必要はありません。あくまで、書類上だけの移転となります。

移転先の別の住所については、「同じ市区町村」でなければ、どこでも構いません。ただ、あまりに離れていると、実際に最初の手続きをする際に、行くのが面倒となりますので、考慮して決めることをおすすめします。

ちなみに、どうして転籍をすれば、戸籍上の離婚歴が消えるのかというと、転籍時点の状況のみを新たな戸籍に反映させるからです。ですから、親子関係などはそのまま引き継がれて同じですが、除籍の文字はなく、キレイな戸籍が作成されるわけです。

ただ、デメリットとしては、自分一人だけでなく、その戸籍に記載されている全員の本籍までもが移動するということです。ですから、転籍の場合は、同じ戸籍に記載されている全員の理解を得る必要があります。

なお、裏ワザ的には、転籍後、再度、元の場所に移転させるという、「転籍からの転籍(戻し)」も可能です。この場合も、同じく、除籍の記載はされません。ただ、何度も転籍をしないといけないので、その都度、手続きを行う煩雑さはあります。

(3)分籍

戸籍上の離婚歴を消す方法のもう一つの方法は、分籍です。

親の戸籍に入っているがために、結婚時の除籍や、離婚後に重複して名前が記載されるなどの情報が表示されているわけです。

そのため、親の戸籍から出て、自分だけの戸籍を作る分籍を、別の場所を本籍にして申請すれば、転籍と同様、分籍時の状況を反映させるため、除籍の文字は記載されません。

ここでも、本籍と同じ市区町村でなければ、どの場所でも構いません。

デメリットとしては、分籍として独立して戸籍を持てば、再度、親の戸籍に戻ることができないことです。熟考して決定することをおすすめします。

■転籍も分籍も元の本籍とは「異なる市区町村」がカギ

戸籍上の離婚歴を消す方法として、転籍や分籍をご紹介しましたが、注意すべきは、「異なる市区町村」を本籍とすることです。

同じ市区町村であれば、同じシステムから戸籍を作成することになり、申請時点の新しい情報ではなく、今までの情報が引き継がれることになります。

そのため、除籍などの文字を消すことができないので、注意が必要です。



戸籍上の離婚歴を消す方法をご紹介しましたが、あくまで、戸籍上は離婚歴を隠すことはできても、自分の過去を曲げることはできません。離婚歴を隠して再婚するなど、場合によってはトラブルに発展する恐れもあります。ご心配な方は、法律のスペシャリストである弁護士などの専門家に、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。

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