「なんとなく別れたい」では離婚できないの?

浮気しているわけでも、経済的に不自由しているわけでもなく夫や妻と「なんとなく別れたい」。こうしたときでも離婚はできるものでしょうか。

合意があれば「なんとなく」でも大丈夫

法律上、夫も妻も離婚することに合意をしていれば、特別な理由がなくても離婚届を提出することによって離婚をすることができます。これを一般的に協議離婚と呼んでいますが、離婚をする夫婦の多くはこのパターンで離婚を成立させています。しかし、やっかいなのは一方が離婚したいと思っていても、もう一方がそれに納得しないときです。この場合は、離婚する理由が非常に重要になってくるのです。

裁判では離婚をする理由が争点になる

夫婦のどちらかが離婚に納得しない場合、協議離婚することはできません。なので、まずは家庭裁判所へ離婚調停を申し立てることになります。しかし、離婚調停も調停委員が助言をしてくれるものの、結局は夫と妻の話し合いになるので、どちらかが強く離婚を拒否している場合は話がまとまらないケースが多いものです。そうなると最終的には裁判に持ち込まれることになります。

裁判離婚になった場合、「なんとなく離婚したい」ということはできなくなります。つまり、離婚を成立させるためにはきちんとした離婚したい理由が必要になるのです。

裁判で認めてもらえる離婚する理由は?

最近、ワイドショーで取り上げられているミュージシャンのJ・TさんとタレントのM・Mさんの離婚騒動。この2人のパターンがまさに「離婚をしたい」Mさんと、「離婚をしたくない」Tさんとの間で話し合いが決裂し、裁判になってしまった典型的な例です。

法律上で認められている離婚する理由としては、どちらかが浮気をした、どちらかが暴力をふるったなど、さまざまな理由があります。裁判では、その離婚する理由が事実であるということを証明する必要があります。浮気をしたことの証拠となる写真やメールを証拠として用意します。暴力の場合は、それが原因で怪我したことによる医者の診断書や、物が壊れたり洋服が破れたりしたら、そのときの写真を撮っておくなどして、裁判に証拠として提出することができます。このように比較的形として証明しやすい離婚理由は、裁判でも認められる確率が高いようです。

前述のとおり、裁判になってしまったら特別な理由もなく「なんとなく」離婚することが不可能です。「なんとなく離婚したい」の背後にある原因、例えば「性格が合わなくて一緒にいるのが疲れる」「思いやりの気持ちに欠けていて、生活していくのが苦痛」など、自分自身でなぜそう思うのかを冷静に分析してみるとよいでしょう。そして、それらが結婚生活を継続するには困難なレベルのため、離婚をしたいという理論を組み立てて、客観的に証明することになります。

TさんとMさん夫婦の場合、Mさんが「モラルハラスメント」を受けたとして証拠を提出したと報道されています。これがどのように裁判所に判断されるか、非常に注目が集まるところですね。

まとめ

「なんとなく別れたい」と思う瞬間は、誰もが経験していることでしょう。そもそも他人同士が一緒に暮らすのが結婚生活。多少の妥協や諦めも必要になってきます。しかし「なんとなく離婚したい」気持ちが不動のものに変わったとき、その気持ちの奥深くに自分自身で気づいていない本当の原因が潜んでいることでしょう。冷静に見つめなおして、離婚することがあなたにとってベストな選択ならば、一人で抱え込まずに、早い段階で専門家に相談することをおすすめします。

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