債務整理をしても、車のローンは組める?

3年前に債務整理をしたTさんですが、車の購入を考えています。購入費のうち、100万円ほどローンを組む計画です。しかし、債務整理をした過去があるのでローンが組めるか心配です。一度債務整理をした人でも、ローンは組めるものなのでしょうか。

債務整理中にはローンは組めない

債務整理中の場合は、ローンを組むことはできません。ローンを提供するのは、貸金業者や消費者ローンなどの金融機関です。これら金融機関は、個人のローンを組む際に、その個人の信用情報を調べます。金融機関は信用情報機関に登録されている信用情報を問い合わせて、その個人の返済能力について調べることができるのです。

信用情報機関には、貸金業者系の日本信用情報機構、銀行系の全国銀行個人信用情報センター、信販や消費者ローン系のCICの3機関があり、これらは情報共有をしています。

そして債務整理をすると、この信用情報機関に、「債務整理」「弁護士介入」などといった事故情報が載ってしまいます。これらの事故情報は、「個人がお金に困っている」「信用に欠けている」ことを示す情報のうちでも、上位のものなのです。

そのため、金融機関はこれらの情報が記載されている債務整理後の個人に対してローンを組むことを断ります。これが、債務整理をするとローンが組めなくなる仕組みなのです。

債務整理してから車のローンが組めるようになるには

では、債務整理してから車のローンが組めるようになるにはどうすればよいのでしょうか。おおまかにいって、次の2つの手段があります。

事故情報が消えるのを待つ

信用情報機関の事故情報が消えてからローンを組むことです。信用情報機関の事故情報は一定の期間が経過すれば消えます。したがって、事故情報が消えた後であれば審査も通り、ローンが組めるようになります。

ただし、債務整理の場合は事故情報が消えるのはおよそ5年とされています。Tさんがローンを組むには、あと2年はかかるでしょう。

販売業者のローンを使う

「どうしても待てない」「今必要だ」という方は、中古車販売業者の自社ローンを使うという方法もあります。ネットの検索を使って、「ブラックリストOK 車」などと検索すればわかるように、ブラックリストに載っている人に対しても、自社ローンを提供する中古車販売業者もあります。これらの業者は、信用情報機関の信用情報を見ることができなかったり、事故情報があることを前提にローンを組んでいます。このような中古販売業者の自社ローンを使うのであれば、債務整理をしてからでも、車のローンを組むことができます。

もっとも、事故情報があることを前提とした自社ローンはトラブルを招きがちです。なかには、信用ならない業者もいるとの話も聞きます。このような自社ローンを組んでまで車を購入するか否かは、慎重に判断するべきでしょう。

まとめ

債務整理をすると、約5年間はローンを組むことができませんが、ブラックリストでもOKを売りとする中古車販売業者の自社ローンもあります。しかし、このような自社ローンは玉石混交で、トラブルの元ですから、慎重な判断が必要となります。

 

文:竹内亮平(弁護士)

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