社内結婚の報告をしたら上司から退職を迫られた!これってパワハラ?

社内で知り合い、結婚することになったOさんカップル。会社に結婚の報告をすると、上司からお祝いの言葉を言われるどころか、どちらか一方が辞めるように言われてしまいました。

「結婚が理由で辞職を求められるなんて、違法じゃないの?」とOさんは憤慨しています。

結婚を理由に退職を迫るのはパワハラ?

その上司が勝手にそんな圧力をかけていたとしたら、立派なパワハラになりそうです。それは、上司の立場を利用して、法的に根拠のない嫌がらせを行っているといえるからです。

確かに、少し前までは結婚した場合はどちらか一方(通常は女性側)が会社を辞めることが不文律となっていたような会社がありました。しかし、現代ではそのような不文律は認められません。結婚を理由にした退職勧奨は違法行為であり、それを強制するような上司の行為は、パワハラだといわれても仕方がありません。

社内規定に「社内恋愛禁止」の条項があったら

それでは、仮にその会社の社内規定に「社内恋愛禁止」といった条項があったとしたら、どう考えるべきでしょうか。もちろん「結婚」と「恋愛」はそれ自体は違うものですが、結婚をしたということは、それ以前にOさんカップルは恋愛関係にあったはずです。そうだとすれば、そのときには「社内恋愛禁止」規定に違反していたとも捉えられます。

一般的に、社内規定といえども従業員の権利を不当に害し、公序良俗に反するようなものは認められません。それは、Oさんカップルが勤務する会社の社内規程に「社内恋愛禁止」があった場合でも同じです。

ただし、恋愛に夢中になりすぎて公私混同していたり、人目もはばからずに体を寄せあっている……などの様子が日ごろからあるとしましょう。これが仕事をしている周りの人たちに不快感を与えるようなレベルだとしたら、その限りでは社内恋愛を禁止することもあながち不合理とはいえません。

しかし、それを超えて恋愛一般を禁止することは、およそ認められるものではありません。

まとめ

本件でも、結婚した2人の態度が職場の環境を乱すようなものでなければ、会社として何も言うことはできないはずです。また、たとえ 2人の行為に少々行き過ぎがあったとしても、戒告などの処分を超えて退職を強要するようなことは、認められるものではありません。

文:大山滋郎(弁護士)

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