離婚した妻が子連れ再婚したら、養育費はどうなる?

5年ほど前に妻と離婚したUさん。離婚当時、子どもはまだ8歳だったので妻が引き取り、Uさんは養育費を振り込んでいました。ところが、最近、元妻が子連れで再婚したとの知らせが……。Uさんは、もう養育費の支払いは不要なのではと考えています。

再婚=養育費は不要と考えてもよい?
元妻が再婚すれば、再婚相手が子供の養育費を払ってくれればいいのだから、Uさんはもう養育費を払わなくてもよいのではないか、と考えることは一見筋が通っているように思えます。

しかし、法律的にみると、Uさんは親として、子に対して自分と同程度の生活を保持する生活保持義務という扶養義務を負っています。

本来であれば、同居して夫婦で子供の生活費を工面して義務を果たさなくてはいけないのですが、離婚によって子供と同居でなくなった場合には、子供と同居している元妻に対して養育費を支払うことで、義務を果たしていることになります。

扶養義務は、元妻が再婚しても、Uさんが元妻との子の親である以上、子供が自立するまで続きます。ですので、元妻が再婚したからといって、養育費の支払いを勝手にやめていいわけではありません。

Uさんも再婚したいけれど、養育費は負担が重い…

とはいえ、Uさんも再婚したいと思っているような場合、元妻への養育費の負担は重くのしかかってきます。そのうえ、元妻の再婚相手が高額所得者であるような場合、かえってUさんにとって不公平になってしまうこともあります。このような場合には、どうしたらいいのでしょうか。

この場合、まずは元妻に養育費の免除または減額について申し入れをしましょう。元妻の再婚相手が「おまえと子供は俺が養ってやる」と言ってくれれば、話し合いはすんなりまとまるでしょう。しかし、再婚相手の収入に不安があったりすると、元妻が養育費の減額や免除になかなか応じてくれないかもしれません。

そのような場合、家庭裁判所に調停を申し立てることで、一度決めた養育費の金額を変更することができます。

ただし、養育費の変更は、金額を増減させるだけの「事情の変更があった」と認められる場合だけです。そのためには、養育費の取り決めをした時点では予測できなかったような事情が必要となります。

Uさんの場合はどうでしょうか。再婚により扶養家族が増えるということは事情変更といえますから、おそらく養育費の免除または減額が認められるでしょう。また、Uさんがリストラなどで収入が大幅にダウンした場合にも、事情変更が認められます。

事情変更により養育費の変更が認められる場合、元妻に変更の申し入れをした時点から減額されます。つまり、申し入れが遅れれば、その間は高い養育費を払わなくてはならないということです。Uさんも再婚することになったら、できるだけ早く元妻に連絡しましょう。

まとめ

養育費を払い続けていた元妻が再婚することになっても、養育費の支払いを勝手にやめることはできません。一度、元妻と養育費の免除または減額について話し合いましょう。話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所に養育費の免除または減額の調停を申し立てます。元妻との話し合いがうまくいかないなど困ったときには、弁護士などの専門家に一度相談することをお勧めします。

参考:

  • 『Q&A再婚の法律相談』冨永忠祐・著/日本加除出版

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