通販で買い物したけど、振込用紙に記載された金額が払えない…

家具や洋服、食品など、なんでも通信販売(通販)で買える時代になりました。しかし、通販でアレコレと買ってしまうとお金を使っている感覚が希薄になり、思いもよらぬ多額の請求がくることも。通販で買ったものの支払いができなかったら、どうなるのでしょうか。

故意に商品代金を支払えない場合は詐欺罪にあたるのか?

通販で料金を支払えなかったとしても、それは民事上のトラブルであり、刑事上のトラブルになることは通常ありません。事後的に代金を支払わないことは「約束違反」ですが、そのこと自体は民事の範囲内のトラブルです。

また、代金を支払わないこと自体も、犯罪ではありません。仮に、最初から代金を支払うつもりがなく、通販を利用して品物を受け取ったのであれば、その品物を受領したことで詐欺罪となりえます。

しかし、通販の利用者は、利用当時そのような意思がないことが通常です。もっとも、通販の利用回数、取引内容、その当時の財産などによっては、そのような意思を有していたと立証しえて、詐欺罪として刑事上の責任を追及されることがないとは否定できません。

このように、詐欺罪となる場合でも、代金を支払う意思がないのに品物を受領したことについて成立するのであって、代金の不払いが犯罪になるわけではありません。

裁判所から支払命令書がくることも

上述したように、通販代金の不払いは民事上のトラブルです。ですから、不払いの際には、裁判所の手続を利用する場合もあります。例えば、支払督促や少額訴訟といった手続です。これらの手続は、通常の訴訟よりも負担が軽いですが、相手方が通常の訴訟を希望した場合には通常の訴訟へ移行します。

これらの手続で注意しなければならないのは、無視をしないで裁判所へ行くことです。裁判では無視をした場合、相手の主張を全面的に認めることになる場合があります。例えば、支払督促や少額訴訟の場合、相手から異議が出るなどしなければ、すぐに手続が終わってしまいます。

そうすると、裁判所からの呼出しを無視したら、相手方の主張を認めたということで手続が終わってしまうのです。この場合、後日に、預金口座や給料が差し押さえられることで、代金が回収されることもあります。

また、裁判所の手続になったからといって、話し合いの余地がなくなるわけではありません。裁判所で分割払いなどの話し合いがなされて、和解することもよくあります。

まとめ

通販の代金を支払わないということは、基本的には民事上のトラブルであって、刑事上のトラブル、つまり犯罪になることは基本的にはありません。ただし、民事上のトラブルですので、支払督促や少額訴訟といった裁判所の手続がとられることがあります。この場合、無視したら、相手の主張を認めたということで終わってしまいますので、裁判所に行きましょう。和解の話し合いもできます。

文:竹内亮平(弁護士)

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