マイホーム購入の落とし穴。大事なのは売買契約書だけじゃない⁉欠陥が発覚した際の対処法

金利の安い今のうちにマイホームを。そう考えているなら、実際に契約書に押印する前に、重要事項説明書や売買契約書をきちんとチェックしましょう。

重要事項説明書には何が書かれている?

契約書だけでも細かい文字がいっぱいで、そのうえ不動産業者に重要事項説明書を読み上げられても眠くなってしまう、という方が非常に多いです。正直、私も学生時代にマンションを借りる際、同じことを思っていました。

ただ、重要事項説明書は、その不動産について特に注意しないといけないポイントが書かれているとても大切な文書です。具体的には、一見して分からないような欠陥や法令上の制限などです。例えば、家を建てるために土地を買ったけれど、その土地には非常に複雑な建築規制がなされていて、思っていた土地の半分にしか家を建てられない、ということが本当にあるのです。

基本的に、売買の前に発見できなかった欠陥については、瑕疵担保責任という制度で責任追及することができるようになっています。しかし、重要事項説明書にその欠陥について記載してあれば、それは説明してある欠陥だから瑕疵担保責任が使えなくなることもありえます。また、場合によってはこの瑕疵担保責任の適用を排除するような契約書もあります。ですから、実際に契約書にサインする前に、契約書や重要事項説明書をよくチェックする必要があるのです。

マイホーム購入の契約直前に、重大な欠陥が見つかったら

もし、契約直前に重大な欠陥が見つかったら、不動産業者にどう対応したらいいのでしょうか。

実は、手付金を支払う前と後では対応が変わってきます。手付金を支払う前に重大な欠陥、もしくは、それらしき不安を覚えたら、契約をやめるか、その不安な部分を徹底的に不動産業者さんに質問しましょう。弁護士などの専門家に相談するのもよいでしょう。手付金を支払う前であれば、気兼ねなく契約を取りやめることができます。

問題なのは、手付金を支払い、あとは契約するだけという本契約直前に欠陥に気づいた場合です。この場合は、すぐに弁護士に相談に行くべきです。先延ばしにすると、より深刻なダメージを負いかねません。その欠陥や契約をやめたいという内容にもよりますが、非常に不利な状態であっても、契約直前であれば最悪手付金を放棄することで契約を解消することができます。

確かに、不動産取引ともなれば、手付金も数百万円に及ぶことが多く安いものではありません。しかし、重大な欠陥ばかりの数千万円の土地や建物を購入することを考えるとどうでしょうか。欠陥に気づきながら何も行動できず、問題を先延ばしにすることは最悪の対応です。

まとめ

不動産は、身近なもののなかで一番高額なものといっても過言ではありません。不動産取引で失敗すると、それだけで人生を左右するダメージを負うことになりかねません。楽しい買い物であると同時に、怖い買い物でもありますから、気になることがあったら不動産業者とは別の視点からリスクをチェックする弁護士に相談することをお勧めします。

不動産会社は親身になって、あなたのために不動産を見つけてきてくれます。ただ、買主さんのことを第一に思って行動する業者さんばかりとはいえません。また、不動産の法令の規制は非常に複雑ですから、専門の不動産会社でさえ見逃してしまうリスクもあるかもしれません。マイホーム購入の際に、おかしいな、困ったなと思ったら、弁護士に相談するようにしましょう。

文:山村暢彦(弁護士)

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