離婚後も生活費を負担してもらいたいのですが……

結婚して10年になる夫婦です。離婚することは双方合意しているのですが、条件でもめています。夫の希望でずっと専業主婦でしたので、離婚後の生活が不安です。できれば、離婚後も生活費を負担してほしいのですが……

離婚後も生活費を負担してもらうことは可能か?

離婚をすることは、どんなパターンであっても精神的な負担を強いられます。ましてや専業主婦で離婚をするとなると、離婚後の生活はどうなるのか不安は尽きません。元夫から離婚後の生活費がもらえたら……と考えるのも無理はないでしょう。

では、実際に離婚後の生活費を元夫に負担してもらうことは可能なのでしょうか?

残念ながら、法律上は元夫が元妻の離婚後の生活費を負担する義務はありません。民法第752条に「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」とありますが、これは夫婦であることが大前提で、離婚をして他人になってしまえば、その義務はないということなのです。

法律上の規定はないものの、双方の話し合いで生活費を負担してもらう取り決めをすることは可能です。例にあるように、夫の希望で専業主婦を10年続けてきたのであれば「あなたの言うとおり専業主婦をしてきたのだから、せめて仕事を見つけて生活が安定するまでは、生活費を援助してほしい」と交渉するのは、無茶なことではないでしょう。

専業主婦の離婚で問題になる離婚後の生活

話し合いによって生活費を援助してもらえることになったとしても、多くの場合「生活が安定するまで」という条件付きになるでしょうから、せいぜい1年から2年ぐらいのことです。離婚が決まったらすぐ仕事を探す行動力が必要ですし、幸い仕事が見つかったとしても、離婚後の生活に対する不安は続くことでしょう。

そこで知っておきたいのは財産分与についてです。民法第768条第1項では「協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求することができる」とあります。これは、婚姻期間中に築いた財産は夫婦が協力して得たものと考え、互いに分けることができるということです。一般的には2分の1ずつといわれており、専業主婦であっても「私がしっかり家庭を守ったからこその結果」という考えのもと、財産をもらう権利があるということになります。

財産分与の対象となるのは、あくまでも結婚後に得た財産です。現金や不動産、有価証券、電化製品などが対象となります。不動産の場合、たとえ夫名義であったとしても、財産分与の対象になります。

基本的に、財産分与は話し合いによって決まります。10年の結婚生活で、自分がいかに家庭に貢献してきたかということをきちんと主張して、心残りのないように、しっかり話し合いをしましょう。

なお離婚時に財産分与について知らなかった場合でも、離婚後2年間は請求することが可能です。慌てて離婚してしまった……という人も、思い当たることがあれば、行動を起こすこともひとつの方法でしょう。

まとめ

離婚はどんな場合でも大変ですが、専業主婦が離婚するとなると、生活の不安は仕事を持っている女性以上であることは否定できません。夫が希望して専業主婦を続けてきたのであれば、そのことを主張して生活が安定するまで生活費を援助してもらえるよう交渉しましょう。

また、結婚してから築いた財産は夫婦2人のもの。専業主婦であっても家庭生活に貢献したことに間違いはないのですから、離婚後の生活の安定を考えて、臆せず主張することが必要です。

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