もしかしてこの会社、ブラック企業かも……?事例と対策をご紹介

業務とはまったく無関係のハラスメントまがいの研修を行って自社に都合のよい従業員だけを選別したり、まるでモノのように従業員を使い捨てにしたりするような、いわゆる“ブラック企業”。今回はそんなブラック企業の事例と、勤務先がブラック企業かもしれないと気づいたときにできる対策をまとめました。

■過重労働(長時間労働)

ブラック企業の代名詞ともいえる過重労働。厚生労働省によれば、長時間に及ぶ労働には死亡との明確な因果関係が認められています。最近では「ブラック企業大賞2017」にもノミネートされた『株式会社いなげ』や『日本放送協会(NHK)』、『パナソニック株式会社』などの従業員が、過労死や過労自殺と認定されたことも話題になりました。

ブラック企業では就業規則違反が常態化し、上司や先輩社員が定時を過ぎてもなかなか帰宅しないため、たいした仕事がなくても残業をしないわけにはいけない、自分も帰れない、といった雰囲気ができてしまっているのです。

■賃金(残業代)未払い

ブラック企業ではこのように、過重労働が当たり前といっても過言ではありませんが、時間外労働や休日出勤をしたからといって、それに見合った法律上の割増賃金を支払ってもらえるわけではありません。

それどころかもっとひどい企業では、時間外労働や休日出勤に対して通常の賃金分すら支払ってもらえず、従業員がいわゆる“サービス残業”を余儀なくされているケースも多くあります。“やりがい”や“やる気”を盾に、労働力が搾取されているのです。

厚生労働省が毎月更新している「労働基準関係法令違反に係る公表事案」、通称“ブラック企業リスト”にも、賃金・残業代未払いの事例が多く公表されています。

■ハラスメント

パワハラ・セクハラ・マタハラは日常茶飯事、ハラスメントのある環境がまるで社風ですらあるかのように、ハラスメントがまかり通ってしまうのもブラック企業の特徴のひとつです。

小さなミスで叱責されたりどなりつけられたりするのは当たり前で、仕事の枠を超えて人格を否定するような言葉を浴びせたり、大勢の社員の前でわざと恥をかかせたりするようなことも日常的に行われています。

「ブラック企業大賞2017」で「ブラック研修賞」を受賞したゼリア新薬工業株式会社では、男性社員が研修と称して同僚の前でいじめ経験の告白を強要され、精神疾患を患って自殺しています。後にこの男性は労災認定を受けています。

■勤務先がブラック企業だと気づいたら……

劣悪な労働環境に身を置かないためには、就職する以前にブラック企業かどうかを慎重に判断することが大切です。とはいえ会社の雰囲気などは、入社してみないとわからないこともあるでしょう。

もしも入社してすぐに勤務先がブラック企業だと気づいたら、転職先が簡単に見つかるとも限らないためすぐに会社を辞めることは難しいかもしれませんが、以下のような証拠を集めて保管しておきましょう。

・雇用契約書、就業規則

・シフト表、タイムカード、業務日誌、給与明細など、長時間労働や未払い賃金の証拠となるもの

・労働時間やハラスメントの内容などを詳細に記録したノート

・ハラスメントの証明になる音声データやメール・文書など

・精神疾患などの医師による診断書

これらの証拠を確実に押さえておけば、請求期限内であれば未払い賃金を取り返せますし、損害賠償を請求することもできます。あなたが会社を辞めようと決意したときに、きっと助けになってくれるでしょう。

また、現状に苦しんでいる場合は、一人で悩みを抱え込んでしまわず、労働基準監督署や弁護士に相談してください。いずれの場合も個人情報が外部に漏れることはありませんから安心して相談し、専門家と一緒に打開策を見つけてください。

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