震災が起こった時、家族や自分の身を守る際に起こる問題点

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震災が起こった時、家族や自分の身を守る際に起こる問題点

震災が起こった時、家族や自分の身を守る際に起こる問題点

1.制度が存在しながら判断基準が曖昧で有効活用されていない例

地震や津波といった自然災害に遭い死亡した人の遺族に対して支給されるのが「災害弔慰金」です。
地震で建物の下敷きになったというような、直接に自然災害に起因する死でなくても、避難所生活で常備薬がなくなったり、寒さで凍え死んだり、といった場合でも、「災害関連死」と認定されれば災害弔慰金の支給対象になります。
受給出来る遺族の範囲は配偶者、子、父母、孫、祖父母ですが、生計維持者の方が死亡した場合で500万円、その他の方が死亡した場合でも250万円が支給されます。
また、災害により大きな障害を負った人に対して支給されるのが「災害障害見舞金」です。
重度の障害(両眼失明、要常時介護、両上肢ひじ関節以上切断等)を受けた方が生計維持者の方であれば250万円、その他の方でも125万円が支給されます。

「災害弔慰金の支給等に関する法律」において規定されており、この法律が出来たのは昭和48年のことです。災害障害見舞金は昭和57年からですが、どちらにしても東日本大震災はおろか、阪神・淡路大震災よりもずっと前から存在していた比較的古いものです。
しかしながら、有効活用をされているとは言い難く、平成24年5月10日付朝日新聞デジタルの記事によると、東日本大震災から1年経った平成24年3月末時点で大きな被害のあった岩手県内での認定数が179件しかありません。

その理由として制度としての周知がされていないこと、そして「震災関連死」に関する法律の定義がないため、自治体による判断に差が生まれたり、判断自体に時間を要してしまうことが主な原因として考えれらます。
特に避難生活による持病の悪化などで亡くなったり、寒さで凍え死んだりという災害関連死の認定では、過去にも同様の問題が起こっています。

阪神大震災(平成7年)では、神戸市で1236人が関連死の審査対象となったものの、認定されたのは約半数の663人に留まっています。
兵庫県芦屋市では、震災の停電で人工呼吸器が止まり死亡した事例で、関連死の認定を求め遺族が提訴したケースがあります。1審は「危篤状態で震災がなくても死亡は確実」とした一方、2審は「震災がなければ延命の可能性があった」と異なる判断がされた末に、最高裁で市側の敗訴が確定しました。

国による認定基準作りを求める声も少なくないですが、厚生労働省は「各地域の実情や、個々の家族の事情などを考慮する必要があり、各市町村の柔軟な判断が求められる」と説明していて、統一基準を作ることには消極的なままというのが現実です。

こういった場面においても、弁護士、司法書士などの法律家への相談、サポートが受け易い環境を整備することで、被災者の負担を軽減することが出来るのではないでしょうか。

2.情報収集の問題

家屋の倒壊、津波、火災などの災害に遭っていなくても、帰宅困難になってしまったり、長時間電話がつながらず家族の安否が確認出来ずに不安な時間を過ごさなければならないなど、情報を得ている人とそうでない人では、以下のような大きな差が出てしまいます。

情報を得ている人

  • 最短ルートで行動できる
  • 必要なものを確保できる
  • 自分や家族等の安全を確保できる

情報を得ていない人

  • ロスの多い行動をしている場合がある
  • 必要なものを確保できない場合がある
  • 場合によっては、リスクの高い状況に陥る
  • 情報不足のため不安になる

いざ震災が起こってから情報を収集しようとしても、なかなか上手くいかず、またそのような時間がない緊急の場合も十分考えられます。そのため、日頃からいざという時のための情報をまとめて携帯しておくことが、非常に重要なのではないでしょうか。

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