漫画家こそ税理士と契約すべき!

ブログで連載していた漫画を単行本化するやいなや、大ベストセラー作家になった漫画家が、税の知識のない人に金銭管理を任せっぱなしにしていたために、口座にお金が残っていなかった…というニュースをご存知ですか? 実は、漫画家をはじめとするクリエイターこそ、税理士と契約し税金の計算、支払の状況、資金繰りなどを相談する必要性があるのです!

なぜこの漫画家は金銭トラブルに見舞われたのか

なぜ、この漫画家は金銭トラブルに見舞われたのでしょうか。ベストセラー作家であれば、使い切れないような大きなお金が入ってくるので、生活は安泰だろうと思うもの。周りの人はもとより、本人が一番そう信じていたことでしょう。

そもそも、お金が入ってくるということは、儲かっているということなので、一定の税金や社会保険などを支払う公的な負担が発生します。わかっているけれど、目の前の制作活動に一生懸命になってしまい「気が付いたらそんな時期だった」ということが多いのではないでしょうか。

この漫画家の場合は、金銭回りを一緒に働くもう1名の人間に任せていたとのこと。その人もまた、金銭関係に疎かったのでしょう。手元にあるお金で設備投資をしてしまい、税金や外部への支払いを後回しにしてしまったがために、気がついた時には雪だるま式に負債が増えてしまった……というのが真相のようです。

「お金を払う=経費」ではないことを知らなかったことが、そもそもの悲劇の始まりでした。「税金を支払うと会社が立ち行かなくなる」と言う人がいますが、そんなことはありません。儲かったお金の一部は税金を払い、残りが会社のプール金です。月々、儲かったお金がいくらになるのかを把握していればよいのですが、確定申告のために1年に1回しか利益計算していないことが根本的な問題なのです。そして、なにが経費になるのかをしっかりと理解していれば、今回のような「有り金全部キレイに使ってしまいました!」ということにはならなかったはずですね。

クリエイターこそ税理士と契約すべきワケ

こうした事態に陥らないためにも、税務の専門家である税理士との契約を考えるべきだといえます。複雑で難解な用語も多く、「この人は外国語でしゃべっているのではないか?」と思ってしまうくらい、会計・税務関係の意志疎通は難しいものです。しかし、専門家であるからこそ、税理士は、入ってきたお金からいくら支払いに回るのか、数字で具体的に図表に書いて説明していきます。

また、収入のアップダウンが激しい一発仕事が多い場合は、特に、やりくりを計画的に管理してくれる人は大事です。入金の有無にかかわらず、固定してかかる家賃や人件費、光熱費、通信費などのインフラの分は、何ヵ月分か貯わえておかないといけません。こうしたことをクリアできなければ、場合によっては本人はおろか、スタッフも路頭に迷う危険性があります。

税理士というと、1年に1回の税金納付のための計算をするために相談をする専門家と思いがちですが、会計データで、月々の利益や資金繰りも同時に指導できる存在なのです。

まとめ

普段はお金の出入りを気にせず、制作に集中したいクリエイターさん達にとって、税理士はとても心強い味方となってくれます。自身の参謀として信頼できる税理士と契約することも、事業成功の1つのポイントかもしれませんね。

文:植野正子(税理士)

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