サラリーマンでも節税できるポイントとは?

一番身近な税金というと、何を思い浮かべますか? おそらく2014年4月に8%に引き上げられた消費税をまっさきに思い浮かべるのではないでしょうか。今後さらなる増税も予定されており、ますます私たちの税負担が重くなりそうです。そうはいっても「自分はサラリーマンだから節税は関係ないよね」と思っていませんか? 実は、サラリーマンにもできる節税というのがあるのです!

給料に対する所得税の計算方法

「サラリーマンの給料=手取り」ではありません。給与明細をみると給料から所得税や住民税、社会保険料が差し引きされています。サラリーマンの所得税の計算方法は、大きく下記の3つの手順に分かれます。

1. 給与の収入金額から所得控除額という一定額を控除し、給与所得とします。

2. 会社の年末調整時に、扶養家族の状況や、自分で加入している生命保険や地震保険の控除証明書などを提出し、各種控除項目を計算します。各種控除項目には、社会保険料控除、生命保険料控除、地震保険料控除、配偶者控除、扶養控除、基礎控除などがあります。

3. 1から2を差し引いたものが課税所得となります。その課税所得に応じた所得税率をかけて所得税額を計算します。所得税額から税額控除として差し引きされる項目がある場合は差し引きして、復興特別所得税を加算して所得税額となります。

年末調整は、会社が給料からあらかじめ毎月天引きしている所得税の合計と、上記3で正しく計算しなおした所得税額を比較し、調整する作業のことです。
つまり、2や3の控除の金額が増えると節税になるということなのです。

サラリーマンでもできる節税ポイント        

では、サラリーマンでもできる節税ポイントはなんでしょうか。それは、会社の年末調整でやっていない上記の2や3で差し引く項目に該当するものがある場合に、忘れずに自分で確定申告を行うことです。また、会社の年末調整時に未提出のものがあって「還付を受けたい」と思うなら自分で確定申告を行う必要があります。

確定申告が必要な項目のうち、代表的なものを次に6つご紹介しましょう。

住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)

銀行借入をして、自宅を新築したり、大規模なリフォームをしたりした場合、一定の条件を満たせば、住宅ローン控除が受けられます。初年度は自分で行う必要がありますが、2年目以降は会社の年末調整でできます。

医療費控除

医療費の合計が1月から12月までの1年間で10万円を超える場合、超えた部分が医療費控除の対象になります。控除を受けるには通院時に交付された領収書が必要になります。ドラッグストアの薬代や、通院のための交通費なども医療費控除の対象になります。

小規模企業共済等掛金控除

確定拠出年金(401K)に加入している場合、掛金が上記2の小規模企業共済等掛金控除の対象となります。運用利益が非課税で、老後に受け取るときの税金も優遇されています。

寄附金控除

2,000円を超える部分が寄附金控除の対象となります。生まれ故郷や応援したい自治体への寄附は、ふるさと納税といい、寄附すると特産品を贈ってくれる場合があります。寄附金控除には一定の上限額があるためご注意を!

売却損について

株やFXなどの売却損失は申告期限内に確定申告をすることで翌年以降3年間、繰り越しすることができます。損失の繰り越しには、その後も連続して確定申告する必要があります。

また、自宅を売却したときの損失は一定の要件を満たすと、給与所得と通算できたり、損失を繰り越せたりすることができます。

特定支出控除

サラリーマンで、仕事に必要な書籍代や交際費などが、一定額を超えた場合(給与所得控除額の半額以上)、会社がその支払いを業務上必要と承認し、証明書を発行した場合は、個人事業主のようにその承認された支払いを経費とすることができます。

まとめ

サラリーマンで、もしその年にまだ一度も確定申告をしていない場合には、最大で5年前までさかのぼって申告することができます。今年は平成27年なので、平成22年分まで申告することができるというわけです。もし、これら該当するものがあるのにまだ申告していないのなら、節税のチャンスです! 確定申告を忘れていた年の給与の源泉徴収票を用意して、確定申告をしてください。国税庁のホームページの確定申告書作成コーナーを利用すると便利ですよ。サラリーマンでも節税できるポイントを確認して、上手に節税しましょう。

文:添田裕美(税理士)

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