相続税ではゴルフ会員権や骨とう品をどう評価するの?

相続税の対象となる財産にはゴルフ会員権や、故人が集めていた書画骨とう品なども含まれます。これらを評価するには、どのようにしたらよいのでしょうか。相続税の評価方法を解説します。

ゴルフ会員権の評価方法

ゴルフ会員権の評価は、課税時期(被相続人の死亡の日)の価格により評価しますが、取引相場があるかないかで異なります。

1. 取引相場のある会員権

ゴルフ会員権の取引相場がある場合は、通常の取引価格の70%に相当する金額によって評価します。通常の取引価格とは、取引業者が公開している売買価格のことです。これはインターネットなどで調べることが可能です。取引価格に含まれない預託金等がある場合は返還期間に応じた預託金等の評価額も加算します。

預託金等の評価額は、以下のように算出します。

課税時期に直ちに預託金等の返還を受けることができるものは、返還される金額。一定の期間経過後に返還を受けることができるものは、期間に応じた複利現価の金額となります。複利現価とは、10年後の100万円は今ならいくらの価値があるかを計算した金額、とイメージするとわかりやすいです。

2. 取引相場のない会員権

取引相場のないゴルフ会員権は下記の区分により評価します。

  • 株主でなければ会員となれないもの
    株式として評価した金額(相続税の株式評価は複雑なのでご注意ください。)
  • 株主であり、かつ預託金などを預託しなれければ会員となれないもの
    株式として評価した金額+返還期間に応じた預託金などの評価額
  • 預託金等を預託しなければ会員となれない会員権
    返還期間に応じた預託金などの評価額

ゴルフ会員権の種類には「社団法人制」「株主会員制」「預託金制」の3つがあります。多いのは預託金制ですが、最近ではプレーできるだけの会員権も増えてきたようです。財産としてプレー権のみのゴルフ会員権は評価しません。

書画骨とう品の評価方法

それでは、書画骨とう品はどのように評価するのでしょう。そもそも、よほど高価なものでない限りは、家庭用財産として、家財一式数十万円の評価で終わりです。ただ、名の知れた作家の作品となると、それなりの方法が。こちらは、相続税の財産評価の基本を定めた財産評価基本通達によると、「棚卸資産(販売業者がもっているもの)以外の書画骨とう品は、売買実例価額、精通者意見価格などを参酌して評価する」とされています。

売買実例価額

いわゆる実際の売買価格です。高価な中古市場といったところでしょうか。実際の売却価格、類似品の売買価格などです。

精通者意見価格

美術商などの査定のプロが評価した価格です。これがもっとも適切ですが、もちろん査定は有料です。査定額が低いと、手数料のほうが高くなってしまう場合も少なくないようです。

このほか、買った値段がわかっていればその価格、買い取り業者の査定価格、オークションサイトの価格を参考にして評価するという方法もあります。ただし、真贋については素人では判断が難しいかもしれません。

まとめ

ゴルフ会員権や書画骨とう品など「価値はありそうだけど一体いくらだろう?」と思うものは結構ありますよね。相続税における財産評価は時価が原則ですが、ゴルフ会員権は取引相場の有無で評価方法が変わります。書画骨とう品もよほど有名作家のものでなければ、家財一式として特別な評価はしないケースが多いです。でもお宝の可能性があれば、一度専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

文:川﨑由紀子(税理士)

参照:

関連記事