税金を滞納すると差し押さえになるって本当?

国税や地方税などの税金を滞納すると、どうなるのでしょうか? ネットでは給料や家・家財が差し押さえられたという情報もありますが、本当でしょうか?

国税・地方税を滞納すると、差し押さえもある

滞納した場合の対応は、国税・地方税でも、概ね同じ流れです。まず、手紙で督促のお知らせがきます。それが何度か続き、電話がかかってくるようになります。ここで適切な解決策を見出せずにいると、財産調査が入り、状況に応じ、差し押さえ、換価処分となっていきます。

ささやかな財産が処分されてしまう! 想像するだけでストレスフルですね。説明はさらっとしたものですが、そのプロセスは大変なものです。

税金を滞納していると、法人ならば、まず借り入れができません。公共事業の入札なども無理でしょう。事業用の資産が差し押さえられたら、それこそ倒産の危機に瀕します。個人の場合でも、差し押さえは手持ちの財産だけに留まりません。最低限の生活費以外は、給料などの収入も差し押さえの対象になるのです。およそ、心休まる事態ではありませんね。

開き直った悪質な滞納者は言語道断ですが、なかには病気など、やむを得ない事情で滞納してしまうケースも少なからずあるようです。

滞納税額は完納するまで、延滞税や利子税などのペナルティがついてきます。絶対に放置してはいけません。

税金の滞納に時効はあるか

刑事ドラマなどでよく出てくる「時効」。もちろん、税金の世界でも同じで時効はあります。

基本的に5年。偽りや不正だと7年です。ただし、督促や差し押さえがあると、時効は中断します。徴収側が何もせず黙っているわけがありません。理屈として時効はあっても、逃げ得はないと思ってください。

完納が見込めないとき
意図的に税金を滞納する人はまずいません。手許に現金がなく、払いたくても払えない場合がほとんどです。とにかく早めに担当部署に問い合わせましょう。行政窓口で相談に乗ってくれます。一度には払えなくても、分割で少しずつでも納付していれば、すぐに差し押さえにはならないはずです。怖くなって無視していた、とかそのうちまた言ってくるだろうなど、先送りしないことです。

相続税を滞納すると、ほかの相続人が納付を求められることもある

それぞれに滞納せざるを得ない事情があるのかもしれませんが、余裕のないなか、真面目に納税している人たちが大半です。そちらの視点に立てば、しっかりと取り立ててもらわなくては納得できません。公平な課税は、徴収の場面でも同じです。うやむやのうちに時が経てば払わなくてすむかも、とみんなが思えば、誰がまっとうに納税するでしょうか。世知辛くても、一定のルールでの納税・徴収は必要なのです。

一番よいのは滞納しないこと。税金は、納期までに現金一括納付が原則です。1年間の予定や資金繰りを考える際、納税資金もきちんと手当てしておきましょう。

また、相続税の滞納は相続人ひとりの問題ではありません。相続税は、ほかの相続人と連帯納付義務があります。ほかの相続人が滞納していれば、その分の相続税の納付を求められることもあります。これもとても怖い話です。

まとめ

国税や地方税など税金を滞納すると、最悪の場合、家や家財、給料さえも差し押さえになります。また、滞納すると、延滞税や利子税などのペナルティも課されます。常に督促などを行っていますから、時効が成立することもありません。

滞納せざるをえないなど納税の不安を感じたら、早めの相談! これに尽きます。

文:川﨑由紀子(税理士)

参考:

  • 滞納処分について|福生市
  • 【経済】生活苦でも地方税徴収 滞納者を追い込む自治体|東京新聞TOKYO Web
  • <都税:税金一般>課税権の期間制限と徴収権の消滅時効|東京都主税局

相続税の物納手続(平成18年度改正事項)に関するQ&A|(問3) 私は相続税を完納していますが、他の相続人が相続税を滞納していると、その滞納している相続税を私が納付しなければならない場合があると聞きましたが本当ですか。|国税庁

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